てのひらの空

雨粒

夕べ、窓の向こうから
溢れ出した雨音は
僕の体に染み込んで
さみしい気持ちを引き出すよ

今、低くなった空から
溢れ出した雨粒は
僕の体を包み込み
やさしい気持ちを引き出すよ

いつか、雲のすき間から
細い光りが降りたとき
まつ毛に乗った水滴に
小さな虹が架かったよ