てのひらの空

おとぎ話

低い空に届きそうな あおい森
さわさわと通りぬける 少し湿った風

あぁ これが おとぎ話なら
この森の奥には 小さな家があるんだろうな
あぁ これが おとぎ話なら
その家には 魔法使いのおばあさんが住んでいるんだろうな
あぁ これが おとぎ話なら
私の願い事 叶えてくれるんだろうな

スー・・・っと 1羽の白い小鳥が降りてきた
それに続いて 仲間たちが 1羽 2羽・・・
小鳥たちはピョンピョンと 芝生の上を散歩する

小鳥は 願い事を叶えてくれない
だけど・・・
「現実も悪くないな」
そう思った 6月の昼下がり